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金利の動きをよく見ておきましょう

2016年09月17日

いつもありがとうございます。ansの川瀬です。

9月も半ばに入り、少しずつ日差しの強さも和らいできました。夕方に吹く風はすっかり秋のものになってきましたね。このブログもほぼ月1の更新ペースになってしまっています…。スタッフから叱られました。すみません。もうちょっと頻度よく更新します。

さて、月1更新といえば住宅ローン金利です。

9月になってほとんどの金融機関でローン金利が少しだけ上がりました。特に固定金利が上がっています。

ま、上がったと言っても0.05%~0.10%程度なので微々たるものですが、それでもこれまでずっと一貫して低下傾向だったので、ちょっとした転換点かもしれないなと注意してみているところです。

通常、金利というのは変動金利の方が固定金利よりも低いのですが、今はその差がとても縮まっています。銀行によっては変動が0.95%で10年固定が1.0%とか、ほぼ差がないところもあります。これはかなりの異常事態です。

なぜそうなっているのでしょうか?

まず理解しておかないといけないのは、変動と固定では基準にしている金利が違うということです。

固定金利が国債金利をベースにしているのに対して、変動は企業への短期貸付などに使う短期プライムレート(企業向け短期最優遇貸出金利、通称:短プラ)をベースにしています。国債金利は市場で決まります。今、国債金利は日銀の金利緩和政策のおかげでどんどん下がってきました。今やマイナス金利ですからね。

短プラは各銀行が独自に決めています。今、銀行は長期では金利が低すぎて収益が上げられないので、代わりに短期で少しでも稼ごうとしているためか、各銀行とも短プラについてはあまり下げていません。結果として住宅ローンにおいては短期と長期の金利差が少なくなっている、というわけです。

こういう状況なので、今住宅ローンを組む人の多くが固定金利を選んでいます。全期間固定のフラット35でも金利1%ですからね。すごい水準ですよ。

このずっと下がってきた固定金利が9月には反転して、少しだけですが上がりました。国債金利のマイナス幅が少し縮まったからです。日銀は引き続きマイナス金利政策をとっていますので、この先金利がすぐに上昇するようなことは考えにくいですが、どうなるかはわかりません。

固定金利については長期国債金利の動きを見ておくこと、また変動金利については銀行の収益動向を見ておくことで大体の方向性が見えてきます。

ローン金利は少し変わるだけで総支払額は大きく変わりますのでよく見ておきたいところですね。