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コロコロの置き方を女子高生に学ぶ

2017年03月14日

いつもありがとうございます。ansの川瀬です。

今日は「老いては子に従え」的な話です。

移動が多い私たちにとって相棒のような存在なのがキャリーバッグ(通称コロコロ)です。私はもう何台も「壊れては買い替え」を繰り返してきました。私のこだわりは車輪が四輪ではなく二輪であること。しかも出来るだけ車輪は大きめで頑丈なやつです。これを後ろ手でコロコロと引いて歩くのが好きなのです。

(二輪のイメージはこんな感じです)


四輪は、車輪が小さくてよく壊れてしまうことが多いし、何より電車の中などで置いておくと勝手にすーっと動いてしまうのが決定的にイヤなところです。その点、二輪は置いておいても言いつけをよく守る実直な兵士のようにじっとその場に立っています。

しかしながら、最近のキャリーバッグ事情は完全に四輪全盛時代。どこの売り場も四輪だらけです。二輪は探すのが大変になってきていました。

そんな中、2か月ほど前の博多への出張中に、愛用していた二輪コロコロが壊れてしまい使えなくなってしまいました。まだあと数日そのまま出張が続くので仕方なくその日の仕事の合間をぬって博多のデパートでキャリーバッグを買いました。四輪の割と大型のやつです。それしか置いてなかったし、もう時間もないので背に腹は代えられません。「音のしないスムーズな車輪の動きが自慢です」と店員さんは勧めてくれたのですが、「私はそれがイヤなんですけど」とも言えずに初めて四輪を購入しました。

(これと似たタイプのやつです)

↓↓↓


初めての四輪。

持って歩くときは大型の割に確かに静かだしスムーズです。しかし、やはりちょっと手を離して置いておいたりするとかなり勝手に動く。電車の中などは絶対取っ手をしっかり握っておかないといけないし、駅のホームは傾斜があるので、置いておくとすーっと動いてホームから落ちそうになります。ウロチョロ動く子供のようなものでとても手がかかります。

そんな手のかかる状態にも慣れてきた昨日、新潟から上越新幹線に乗りました。そこで問題が発生しました。

上越新幹線は2階建てなので天井が低くなっています。いつも乗っている東海道新幹線だとこの大型四輪コロコロでも上の棚に問題なく置けるのですが、天井が低くてスペースの狭い上越新幹線の棚にはこのコロコロが大きすぎて入らないのです。

 

う~ん、どうしよう。

自分の足元に置くと足を置くスペースがなくなるし、今から東京までの2時間ずっと手で押さえておくのも大変だし・・・。

歩いてきた車掌さんに「このキャリーが棚に入らない。足元に置くと狭くなる。どうしたらよいか。」と聞くと、「後ろに置いていいですよ。」と後ろを指し示します。私が座っていたのが車両の進行方向最後部の通路側でしたので、シートの後ろにちょっとしたスペースがあって、そこによく荷物が置かれているのはさすがに知っています。

「いや勝手に動くのですが・・・」と言っても聞こえなかったのか、意味がわからなかったのか、車掌さんはニッコリ笑って行ってしまいました。仕方がないので私の前に置いて動かないようにキャリーを足の間に挟んでいました。

 

新潟を出て次の燕三条駅で女子高生らしき子が乗ってきました。受験か何かでしょうか。見ると大きな四輪のコロコロを持っています。

私の横の窓側の席だったようで、「すみません」と言いながら奥の窓側の席に手に持った小さなカバンを置きます。

「お嬢さん、お気の毒だがその大きなヤツは上の棚には入りませんし、後ろのスペースに置くと動き回りますよ・・・」と心の中で思っていると、

「後ろ、よろしいですか?」と。

大きなキャリーバッグを後ろのスペースに置こうとします。

「えっ」と思う間もなく、その女子高生は、スッとキャリーバッグを横に倒して、キャリーバッグの側面の下にして置きました。

(こういう感じです)

↓↓↓


 

 

むむむっ。

確かに!

その手があったか!

というか、そりゃそうだよな。

 

女子高生のコロコロは新幹線の揺れにも静かに寝ているかのように微動だにしません。

女子高生を奥の席に通した後、それまで私の足元にあった私の大型四輪コロコロも横にして、女子高生のコロコロの隣にそっと寝かせました。

 

(は、恥ずかしい・・・)と思いながら。

 

新幹線出張を繰り返す仕事について20ン年。恐らく初めてキャリーバッグを持って東京へ行ったのであろう(想像)女子高生に四輪コロコロの正しい置き方を教えてもらいました。

年齢を重ねるうちにモノの見方が硬直しているのではないか、と大いに反省した出来事でした。