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暑さを感じないタクシー運転手さん

2015年07月15日

いつもありがとうございます。ansの川瀬です。

暑くなってきましたね~。今日は心の底から「熱中症にはご注意を!」と声がけをしたという話です。

 

日本中が暑かった先週某日、長野で仕事がありました。

快適だった新幹線を降りた瞬間から「あつ~」と声が出るほどの暑さ。

駅前の気温表示は「32度」。

 

仕事の場所はその駅からタクシーで20分ほどなので、急いでタクシー乗り場へ向かいます。
普通、タクシーの中はエアコンがよく効いていて涼しいはずです。しかし…、

タクシーの列の中で順番的に私が乗るであろうタクシーの窓が開いている…。嫌な予感。

 

案の定、車に乗り込むと、車内がむっちゃ暑い。

「こんにちは、どちらまでですか?」

「○○町の××センターまでお願いします」

「××センターってどこでしたかね~」

などとやり取りしつつ、窓を開けたまま走り始めます。

 

前の運転席あたりを見ると、やはりエアコンが入っていない!

 

「すみませんが運転手さん、エアコン入れていただいていいですか?」

「えっ、暑いですかぁ~?」

 

暑いです・・・。ものすごく。

 

「長野では窓を開ければ大体大丈夫なんですけどねぇ~。今日は今年一番の暑さらしいですよぉ~。」

と言いながらエアコンをつけてくれました。

 

でも窓は閉めてくれません。

窓からは もわっーと熱い風が入ってきます。

運転手さんは無線で「××センターってどこやったかね?」とかやっています。

 

「あの~すみません、窓も閉めていただいていいですか?」

「あ、そうですね。(と運転席と助手席の窓をグルグルと閉めながら・・・・)ほら、いつもはですね、窓開けておくと風が爽やかなんですよぉ~。」

 

今、入ってきているのは熱風です。

依然として車内はサウナのように暑く、シートも熱くなっています。私はすでに汗がぶわっと出ていて、ずっとウチワをバタバタと扇いでいます。

 

運転手さんは見た感じ70代後半くらいのおじさん、というかおじいさん。

痩せていてあまり暑さを感じない人のようでした。確かに、汗ひとつかくことなくニコやかで涼しげな表情で(おそらくめっちゃ熱いであろう)ハンドルを握っておられます。

 

エアコンも入れてもらったし窓も閉まったので、これでようやく涼しくなるかなと思ったのですが、これが全然涼しくなりません。

また前を見ると「冷」のレベルがひとつくらい。

 

「エアコン、フルにしてくれませんか?」

「えっ、まだ暑いですか?」

 

だから、暑いですって。

しかし、フルになっても全然状況は改善しない。全然涼しくない。私の汗は止まらない。

「運転手さん、もしかしてこの車、エアコン効かないんですか。」

「さぁ~ 普段あまりつけませんしね~。なによりほら、今日は今年一番の暑さですからね~。」

 

・・・・

途中道を間違えたりして、結局約30分間乗っていましたが最後まで涼しくなりませんでした。

クルマが古かったこともあると思いますが、車体自体が熱を蓄えてしまっているとエアコンをかけても急には涼しくならないんでしょうかね。

これは家でもありますね。断熱性能の弱い家で、日中に家の建物自体に熱がこもってしまうと夜になってから冷房を入れても中々エアコンが効きませんからね。

 

しかし、こういうお年寄りが熱中症になるんだな、と思いました。なにしろ暑さを感じないんですから。

 

降りる時、「ありがとうございました。暑かったようですみません。」と言ってくれたので「熱中症には注意してくださいね。」と言っておきました。

このお年寄りの運転手さん、対応はとても紳士的で丁寧でしたので暑くさえなければ気持ちの良い時間になったと思うのですが、ずっとウチワをバタバタと扇いでいた私の顔はとても険しかったと思います。

皆さんも熱中症にはご注意を。