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ans代表 川瀬ブログ

2020年6月

住まいへの価値観はどう変わるか

2020.6.24

いつもありがとうございます。ansの川瀬です。

みなさん新型コロナウイルスに注意しながらも、少しずつ活動を再開されていることと思います。

お仕事をされている方の中にはこの間、在宅勤務(テレワーク)をされた方も多かったのではないかと思いますが、自粛期間中のテレワークを経て、オフィスと自宅の環境に関する考え方・価値観に変化が起きつつあるようです。

そんなコラムを書きましたのでご参考ください。

 

「ハッピーリッチ・アカデミー346号」

~テレワークの普及で私たちのオフィスと住まいに対する価値観はどう変わるのか~

 

■生産性上がった?下がった?在宅勤務の賛否両論

 コロナ自粛期間中に自宅でテレワーク勤務をされた方が多かったと思います。

以前から、介護や子育てをしている人たちや障害などで通勤できない人たちも生き生きと働ける環境を整えるためにテレワークを普及させよう、と国も推奨してきました。

テレワークは社会的な要請であるとわかっていても、それでもなかなか長年慣れ親しんだ働き方を変えることは簡単ではありませんでした。それが今回、一気にテレワークが拡がりましたね。

そんな中、テレワークや在宅勤務への賛否がこの記事のように両論巻き起こり始めています。

↓↓↓

<在宅の生産性向上探る 民間調査、7割が「効率低下」>

2020621日付 日本経済新聞)

『新型コロナウイルスの影響で在宅勤務を導入する企業が増えるなか、生産性の向上が焦点となってきた。日本生産性本部の調査では7割弱の人が「効率が下がった」と答えた。在宅勤務は柔軟な働き方が可能になるなど利点が多い半面、対話が生む創造力の維持や、成果のはかり方など課題もある。競争力の強化に向けた企業の知恵比べが始まっている。』

 

記事によると、テレワークの課題として以下があげられています。

「職場に行かないと資料を見られない」 49

「通信環境の整備」 45

「机など働く環境の整備」 44

他に、「決裁のデジタル化」、「同僚との意思疎通」が続いています。

 

これは、「準備もせずにとりあえずやってみたら、こんなことがわかった!」ということなのだと思います。

いずれも簡単に解決できる話ですよね。あくまで過渡期の話だと思います。

一度始まったこのテレワーク化への流れはこの先も止まることはないでしょう。業種や業態、職種によって違いはあると思いますが、必要に応じてテレワークと出社勤務がバランスよいところで配分されていくことになると思います。

 

■テレワークは家庭と仕事の両立に役立つ

私の会社でも在宅勤務を行いましたが、スタッフからは、「集中できてとてもいい」とか、「いや、やはり顔を合わせないと」、といった様々な声がありました。

デザイン業務やシステム開発、設計業務や財務・経理など、集中して作業すると効率が上がるような業務にはテレワークは合うようですし、一方で頻繁にミーティングをひらくラインのチームとか、そのラインと意思疎通が必要な後方支援の業務などは顔を合わせた方が効率が良いと感じているようでした。

ただ、確からしくわかったことは、テレワークは介護や育児や障害などハンディがある人のための勤務環境の整備だと考えられていましたが、そうではないということです。

テレワークは、業務の生産性を上げるため、豊かな暮らしをするための働き方として今回で広く認知されたと思います。

通勤時間がなくなったこと、家族との時間が増えたことで、テレワークが家庭と仕事の両立に役立つことは間違いないでしょう。

仕事の評価方法や労働管理や生産性など、課題はまだまだありますが、様々な働き方のニーズに企業と労働者がともに対応していくことになるでしょう。

なんでもやってみないとわかりません。

どんな業務ならいいとか悪いとか、先入観を持たずにまずは取り組んでみることが大事ではないかなと思っています。

 

■アメリカではミレニアル世代が一戸建てを買っていた、きっかけは「在宅勤務」

また、在宅勤務は職場だけなく住まいの環境にも様々な気付きを与えてくれたと思います。

「狭い賃貸でのステイホームはきつかった」

「会社に行かないのだから、こんな家賃の高い都心である必要はないのでは?」

「家にはワークスペースはあった方がいいな」

といったような声がよく聞かれました。

 

そうなると、昨年にアメリカで起こっていたことが日本でも起きるかもしれないなと思っています。

これは昨年暮れの記事です。

↓↓↓

<低金利がもたらす 「ミレニアル、家を買う」>

20191218日付 日本経済新聞)

11月の米住宅着工件数は2カ月連続で前月比増となり、住宅投資の復調を裏付けた。投資家は2020年にかけて住宅投資が米景気の下支えになると期待する。低金利は、家の購入に乗り気でなかった若年層にも「家を買う」夢を持たせ始めた。(中略)

誰が一戸建てを買っているのか。注目を集めるのが198196年生まれのミレニアル世代の動きだ。同世代は所有欲が強くないだけでなく、米国では学費高騰に伴う学生ローンの返済が重荷で、かねて住宅購入に消極的な層とされてきた。』

 

今はコロナでいったん落ちてしまっていますが、アメリカでは昨年後半に住宅投資が伸びていました。特に伸びていたのが一戸建です。

リーマンショック以来、約12年ぶりとなる高水準な住宅投資を支えていたのがミレニアル世代でした。

201979月期の住宅ローン組成で約30%を占めていたのがミレニアル世代。前年同期比で26%もの増加でした。

記事は、その要因をこう分析しています。

↓↓↓

『インターネット不動産仲介大手のレッドフィンが11月に公表した調査では「集合住宅より戸建てを買いたい」と答えた割合はミレニアル世代が93%に上った。他のどの世代よりも高かった。レッドフィン社は、ミレニアル世代が「職場が遠くなっても、郊外の子育て環境の良い家を選ぶ傾向にある」と指摘する。さらに在宅勤務など働き方が多様になり「都市部にある集合住宅の利点だった通勤時間の短さはもはや家を選ぶ際の関心ごとでなくなってきた」という。』

 

所有欲がないと言われてきたミレニアル世代(8195年生まれ:2539歳)が、家賃の高い都心のマンションから郊外の持ち家一戸建てに住み替えていました。大きかったのは住宅ローンの低金利と都心の賃貸の高家賃を比較しての経済合理性のようですが、きっかけとなったのは在宅勤務です。

 日本でもコロナ自粛による在宅勤務で多くの人が以下のようなことに気づいたと思います。

・通勤しなくてよくなったこと

・リモート勤務をしたら、自宅は広い方がいいと気づいたこと

・ローン金利が低いので支払いが今の家賃支払いとあまり変わらないこと

・都心よりも郊外の方が住環境がよいこと

・ステイホームを賃貸で過ごすことがきつかったこと

 現実的な判断をするというミレニアル世代の中で、「これを機会に家を買おうか」と考えている人も増えているかもしれませんね。

 

■価値観の変化にともなって、オフィスも自宅も変わっていく

ミレニアル世代が持ち家ではなく、賃貸でいいといっていたのは、「所有欲がないから」というような話ではなかったということでしょう。要するに、価値観が合うかどうか、合理的かどうかといったことを現実的に判断しているということではないかと思います。

リモートワークが進んだことで、立地、広さ、仕事スベースなどの間取りのイメージ、通信環境、換気性能や断熱性能など、住まいの環境についての考え方や価値観は大きく変わったかのかもしれません。

住宅事業者や不動産事業者としては、住まいについても仕事のオフィスについても、こういった価値観の変化に対応していく必要があるでしょうね。

 

(ハッピーリッチ・アカデミー346号 2020年6月23日配信)

 

 

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