COLUMN
家を建てたい!と思ったとき、まず悩むとしたら「注文住宅にするか、建売住宅にするか」ということではないでしょうか。
最近、その中間の選択肢として注目されているのが「規格住宅」です。
規格住宅は注文住宅と建売住宅、それぞれのメリットをうまく取り入れた、バランスのよい家づくりができるスタイルです。
今回はそんな規格住宅についてお伝えします。
規格住宅とは、一般的にあらかじめ決められた間取りや仕様から自分たちに合ったプランを選ぶスタイルです。
すべてを一から決める注文住宅とは違い、ある程度選択肢が絞られているのが特徴です。
加えて、注文住宅で多くの人が希望するような人気のある動線・収納・間取りがベースになっているため、「暮らしやすさ」もお墨付き。
設計のプロが何度もブラッシュアップしてきたプランから構成されており、最近では平屋や1.5階など、間取りの流行なども取り入れています。
また、価格も注文住宅と比べると10%~20%ほど低く設定されている場合が多く、注文住宅では手の届かない住宅会社を検討しやすくなるのも特徴です。
とは言え、やっぱり制限のある規格住宅では理想の家にはならないのでは?と思っている方も多いでしょう。
確かに、数年前までは、規格住宅と言うと完全に間取りが決まっており、土地に合わせて玄関の向きを変えたり間取りを反転させる程度でした。
しかし最近では、外周の形だけ決まっていて室内は自由に設計できたり、外観や仕様は選べる種類が少なくなるものの間取りは自由にできたりと、一言で規格住宅と言ってもバリエーションが増えてきたため、需要も急増しています。
1. コストを抑えやすい
規格住宅であれば、設計時間・資材種類・施工工程の削減や簡略化が可能なので、注文住宅よりもコストが抑えられます。
また、設備で選べるメーカーを絞ったりすることで、同じメーカーに大量発注できるようになるため、仕入れ単価も下げることができるのです。
2. 打ち合わせが少なくて済む
注文住宅と比べると間取りや仕様がある程度決まっているため、細かい打ち合わせが減り、打ち合わせ回数は少なく済みます。
新居入居までにリミットがあったり、打ち合わせ時間を確保しにくい場合は、短期間で理想の家に近づくことができます。
3. 完成までが早い
ある程度自由にできたとしてもプラン完成までもは注文住宅よりも短く、そのルールに則って部材も資材も発注されるため施工準備期間も短く済み、結果、検討を始めてから入居までも短くできます。
4. 実績のある間取りで安心
注文住宅で練りに練られたプランや、過去の人気施工データに基づいたプランなので、暮らしやすいよう家事動線も考えられているものが多く、失敗が少なくなります。
動線だけではなく、収納や家のサイズ感も実用性の高い設計が多くなっています。
1. 間取りやデザインの自由度が低い
例えば大家族で部屋が多く必要だったり、2世帯住宅だったりすると当てはまるプランが無い場合があります。
また、室内だけではなく外壁や屋根などの大きな面積を占める部材も変更できない場合があります。
2. 細かい要望が通らない場合もある
「大きな窓をたくさんつけたい」「お風呂やランドリールームを広く取りたい」などの要望に柔軟に対応できないことがあります。
またオプションとして細かい要望を叶えることができても、価格が上がってしまい規格住宅の魅力であるコスパが下がってしまうかもしれません。
3. 敷地の形状によっては対応不可
規格住宅の多くは正方形や長方形のプランのため、狭小地や変形地などには対応できない場合があります。
また、家の形がコの字やロの字を希望するなら注文住宅の方がいいでしょう。
4. 選べる設備やグレードが限定される場合もある
キッチン・トイレ・お風呂・洗面などの水回りは、選べるメーカーやグレードが限られている場合があります。
オーダーキッチンや造作洗面が必須なのであれば、注文住宅の方が向いています。
以下に当てはまる方には、規格住宅は賢い選択と言えます。
□忙しくて家づくりの打ち合わせに多くの時間を割けない方
□予算に限りがあり、コストを重視したい方
□標準的で使いやすい間取りを求めている方
□設備にこだわりはないが建売住宅では物足りない方
□無理なく家を建てたいが妥協しすぎたくもない方
□ある程度の選択肢がないと物事を決められない方
向いている・向いていないではないですが、注文住宅で検討されている方でも、どんな間取りが良いのかまだイメージできていない場合は、とりあえず規格住宅からスタートして、イメージを膨らませていくのもおすすめです。
規格住宅は、大手ハウスメーカーから地元の工務店まで、多くの住宅会社で取り入れられており、その仕様はさまざまです。
同じ「規格住宅」でも住宅会社によって、
・プランの自由度
・保証面や性能面
・プラン数
・オプションの有無
・打ち合わせ可能回数
などが違いますので、自分に合った内容の規格住宅を取り入れている住宅会社を選べば、注文住宅にせずともコスパ良く希望が叶うかもしれません。
近年、建築資材の高騰や人件費の上昇などの影響で、住宅価格はじわじわと上がり続けています。
さらに、住宅ローンの金利も上昇傾向にあり、月々の支払いに不安を感じるご家庭も少なくありません。
「予算内で、納得のいく家を建てたい」
そんな声が増えている今、コストを抑えやすい規格住宅に注目が集まっているのも自然な流れ。
注文住宅や建売住宅だけでなく、“規格住宅”も今の時代に合った第三の選択肢と言えます。
アンズでは、ご予算に合った規格住宅を取り入れている住宅会社をご紹介できます。
予算にも希望にも合う住宅会社だけを比較検討して、無駄な時間をかけずに上手に家づくりしませんか?
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