ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いから選ぶ「リフォーム・建て替え・中古リノベ」|熊本・静岡の住まいづくりの出発店ans[アンズ] |専属アドバイザーがサポート!

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住まいづくりコラム

2025.12.5
住まいのコラム構造・工法資金・住宅ローン間取り・収納

ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いから選ぶ「リフォーム・建て替え・中古リノベ」

家づくりのご相談で多いのが「リフォームすべきか、建て替えるべきか、それとも中古住宅を購入してリノベーションするべきか」というお悩みです。
どの選択肢が正しいかは、家族構成・予算・築年数・立地など、そのご家族の状況によっても変わりますが、今回はバリアフリーとユニバーサルデザインの視点から考えてみたいと思います。

目次

  • ・家の「バリアフリー」とは?
  • ・家の「ユニバーサルデザイン」とは?
  • ・リフォームが向いている人
  • ・建て替えが向いている人
  • ・中古住宅購入+リノベーションが向いている人
  • ・まとめ

《 家の「バリアフリー」とは? 》

バリアフリーと言う言葉はいろいろなところで耳にすると思いますが、家のバリアフリーとは、障がいのある方や高齢者が生活を送る上で支障となる障害物を取り除き、安全で快適な生活がしやすいような設備やシステムを備えることです。

たとえば、
・部屋間の段差をなくす
・階段や玄関、お風呂やトイレに転倒防止の手すりをつける
・玄関アプローチを緩やかにする(階段をスロープにする)
など、現時点で困っていることを改善するための対処が中心です。

バリアフリーにするメリットとしては、
・最小限の工事で効果を感じやすい
・ピンポイントで困りごとが解決する
・補助金がもらえる場合がある
など、比較的少額から工事が可能です。

ただしデメリットもあり、
・局所的になり、他の動線との整合性がとれないこともある
・築年数が古い家だと、部分的な改善では根本解決にならない場合がある
・後から追加工事が増え、結果として割高になることがある
ここを知らずに「とりあえずリフォームで何とかなるだろう」と進めてしまうと、将来的には後悔につながりやすい点です。

《 家の 「ユニバーサルデザイン」とは? 》

最近は建売住宅でも採用されるようになったユニバーサルデザイン。
バリアフリーに比べると、まだ聞き馴染みのない方も多いかもしれません。
ユニバーサルデザインとは、“誰にとっても使いやすい”を最初から計画する設計思想のことで、現時点の高齢者・子ども・障がいのある方だけでなく、将来の自分も含めて「ずっと暮らしやすい家」をつくる考え方です。
簡単な事例では、平屋もユニバーサルデザインの1つと言えます。

具体的には、
・回遊動線や家事動線を誰もが動きやすいように見直す
・将来不便になる可能性が高い段差や狭い廊下の解消
・玄関収納やパントリーなど“使い方の幅”を広げる収納計画
・水まわりの将来的な移動・拡張も見越したプランニング
なども含まれ、これらはバリアフリー工事よりも一歩踏み込んだ内容で、家全体の構造や間取りと関係することが多いため、簡易的なリフォームでは対応できる範囲が限られます。

メリットとしては、
・若い時も、子育て中も、高齢になっても暮らしやすい
・手すりや段差解消だけでは実現できない大きな改善効果
・将来の価値(資産性)にもプラス

逆にデメリットは、
・構造によって実現できない場合がある
・工事範囲が広くなり、費用が上がることもある
・中古住宅購入の場合、物件選びの段階で失敗すると叶えづらい
つまり、ユニバーサルデザインは部分的な改良ではなく、「家全体をどうするか」という視点が欠かせないのです。

《  リフォームが向いている人 》

では、どんな方がリフォームという方向性が向いているかと言うと、
・今の家に大きな不満はなく、改善したい部分が明確
・段差や手すりなどの“ピンポイント”で済む
・構造的に大きな間取り変更が難しい家では、無理せずリフォームが現実的
・あまり予算をかけたくない
と言うように、「不便だ」と感じている場所が少なく、そこさえ直せば快適なんだけど…と言うくらいならリフォームに留めるのがいいかもしれません。
バリアフリー工事をすれば問題なく住める家であれば、リフォームが向いているとも言えます。

ただし、老朽化の進んでいる家では、ピンポイントの工事では済まず大掛かりになって費用も増えたり、逆に費用を抑えると数年後にまた工事が必要になる可能性もあるため、あと何年住む前提かと言うのも踏まえた冷静な判断が必要です。

《 建て替えが向いている人 》

次に、建て替えと言う方向性が向いているのは、
・間取りそのものを根本的に見直したい
・将来まで暮らしやすいユニバーサルデザインを実現したい
・耐震・断熱など「構造の不安」が大きい
・持ち家の立地が良く、今の土地を活かしたい
と言った場合で、自由度と将来性は圧倒的に高いという強みがあります。
世代を超えて長く住み続けたいと言う場合は、建築後のランニングコストやメンテナンスコストを踏まえると建て替えがコストパフォーマンスに優れているかもしれません。

ただし、建て替えには既存の建物の解体費用もかかってくる上、解体・建築中には仮住まいを用意する必要があります。
よって仮住まいの家賃もかかりますし、既存の建物にある家具や家電をそのまま新居でも使う場合、一旦どこかへ移動させて保管する必要も出て来ます。
それにはリフォームやリノベーションと比べると長い期間が必要なので、しっかりタイミングを見極める必要もあります。

《 中古住宅+リノベーションが向いている人 》

最後に、中古住宅を購入してリノベーションをすると言う方向性が向いている方はどんな方でしょうか?それは、
・希望エリアで土地を購入して新築を建てるのでは予算オーバーになる
・古いもののいいところを残しつつ、自分好みにリメイクするのが好き
・間取りをとても気に入った物件があり、設備やデザインだけ変えられたら住みたい

・物件価格+リノベ費用で新築より納得のいく総額になる
と言った感じで、最近は古民家をリノベーションして住みたいと言う方もいらっしゃいます。
基本的にリノベーションする前提なので、構造以外はそっくり取り替えることが多く物件価格は抑えられる場合もあります。
もしくは、物件の状態によってはリノベーションとまではいかなくてもリフォームくらいの金額で快適に住めるかもしれません。

ただし、中古物件は「どれを買うか」で成功がほぼ決まる、という点は無視できません。
柱の位置・構造・耐震などによって、できることが変わります。
例えば古民家でユニバーサルデザインを取り入れたいのであれば、経験値のある住宅会社さんに頼んだ方が安心ですし、バリアフリーという点でも、例えば玄関ポーチの階段をスロープにしようと思っていたがスペースが足りなくてできなかった、と言う事例もあります。
物件選びで失敗すると、リノベ費用が跳ね上がったり、希望のプランが叶わないことも珍しくありません。

見た目に良い物件があったからと飛びついて購入してからでは遅いので、必ずプロの意見を聞いたり、見えない部分も調査にきてもらったりして、総予算を把握してから判断しましょう。

《 まとめ 》

どの方向になっても、メリットがありデメリットがあります。
そして、あなたのご家族の未来像がどこにあるかで最適解は変わります。

祖父母も安心して生活できる住まいにしたい
子どもが成長しても動線がストレスにならない家にしたい
長く住む前提で資産価値が下がりにくい家にしたい
家族の思い出も残しつつ快適な設備を取り入れたい

こうしたいろいろな想いを形にできる方向性を選びたいですよね。
私たちアンズでは、
リフォーム
建て替え
中古住宅購入+リノベーション
FP相談
住宅会社紹介
などワンストップで対応しています。

どの方向性があなたのご家庭にとって最も賢い選択なのか、一緒に整理しながらご提案いたします。
迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。

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