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COLUMN

住まいづくりコラム

2025.7.4
住まいのコラム土地探し構造・工法

地盤改良に100万円超⁉家を建てる前に知っておくべき出費と対策

住まいづくりのご相談をお受けする中で、「想定外だった出費」としてたびたび話題に上がるのが「地盤改良工事」にかかる費用です。
以前、担当させていただいたお客様の完成邸を訪問した際、ご家族は新しい暮らしを楽しんでいらっしゃいましたが、その談笑の中で「予想以上に費用がかかったよね」と話題になったのが、まさにこの地盤改良工事でした。
今回は、これから住まいづくりを検討される方へ向けて、「地盤調査」「地盤改良工事」についての基礎知識と注意点をご紹介します。

目次

  • ・地盤調査とは?
  • ・改良工事の費用が読めない理由
  • ・購入前に地盤調査はできるのか?
  • ・隣地の結果は参考になる?
  • ・改良工事の主な工法とその特徴
  • ・再調査で異なる結果が出る可能性
  • ・改良費用を資金計画に含める重要性
  • ・まとめ

 

《 地盤調査とは? 》

住宅を建てる際にまず確認すべきは、その土地の「地盤の強さ」です。地盤が軟弱であると、建物の荷重により不同沈下が起こり、構造に深刻な影響を与える可能性があります。そのため、着工前には必ず「地盤調査」が実施されます。
この調査により、地面が建物を安全に支えることができるかどうかを判断し、必要であれば補強工事(=地盤改良)を行うという流れになります。

 

《 改良工事の費用が読めない理由 》

地盤改良工事にかかる費用は非常に幅があります。調査結果が良好であれば費用は発生せず、0円ということもありますが、反対に100万円を超えるケースや、150万円以上かかる例も少なくありません。この差の理由は、地盤の状況、建物の構造、土地の広さ、そして採用される工法によって改良内容が大きく異なるからです。そのため、事前に明確な金額を把握するのは難しく、ある意味で「見えにくいリスク」と言えます。
こうした不確定要素を不安に感じる方は少なくありませんが、それもまた、住宅取得の過程において避けては通れない現実の一つです。

 

《 購入前に地盤調査はできるのか? 》

このような話をすると、多くの方が次のような疑問を持たれます。

「土地を購入する前に地盤調査をして、結果を見てから購入を判断できないのか?」

理論上は可能ですが、現実にはほとんどの場合困難です。なぜなら、地盤調査は土地所有者の許可なくして行うことはできず、調査には穴を掘るなどの物理的な作業が必要となるため、売買契約前に実施するのは難しいのです。
さらに、仮に調査が可能だったとしても、敷地内の調査位置によって結果が大きく異なる可能性があるという点も考慮が必要です。例えば、建築予定位置とは別の場所で地盤が良好と判定されても、実際に家を建てる位置が異なればその結果は必ずしも有効とは言えません。
このような事情から、地盤調査は一般的に「建築位置が確定した後」に行われます。

 

《 隣地の結果は参考になる? 》

「お隣の家で改良工事が必要だったから、うちもそうかもしれない」と考える方も多いですが、実は必ずしもそうとは限りません。同じ分譲地で隣接した土地であっても、地盤の強さには顕著な差が見られることがよくあります。過去には、隣り合う土地を購入された二組のお客様のうち、一方は改良工事が必要で、もう一方は不要だったという事例もありました。
また、「川の近くなら地盤が弱いだろう」「山側の土地だから固いはず」といった予想も、必ずしもあてになるとは限りません。過去に湿地帯や水辺に近い土地でも問題がなかった例がある一方で、造成された山側の土地で軟弱地盤が見つかったケースもあります。
結論として、地名や地形、周囲の情報だけに頼らず、実際の調査結果を重視することが何より重要です。

 

《 改良工事の主な工法とその特徴 》

地盤改良工事にはいくつかの工法があり、地盤の状態や建物の構造に応じて使い分けられます。それぞれに特徴や注意点があるため、事前に概要を把握しておくことが大切です。なお、代表的な工法には「表層改良」「柱状改良」「鋼管杭」「砕石杭」などがあります。

 

《 再調査で異なる結果が出る可能性 》

地盤調査は通常1回行えば十分ですが、中には2回実施された方もいらっしゃいます。たとえば、大地震を経験された地域では「念のためもう一度確認したい」との理由で再調査を選択されるケースも見られました。
興味深いことに、最初の調査では「改良不要」とされた土地が、別の調査会社による2回目の結果では「改良必要」と判断されることもあります。これは調査機器の違い、測定箇所の差異、解析の方法など、様々な要因によって生じるため、可能性として十分に考えられます。

 

《 改良費用を資金計画に含める重要性 》

このように地盤改良工事は、実施の有無も費用の規模も非常に読みにくい性質があります。しかしながら、いざ必要となった際に予算が足りない、という事態を防ぐためにも、あらかじめ「改良工事費用が発生する可能性」を見込んで資金計画を立てておくことが極めて重要です。
住まいづくりの出発点ans(アンズ)では、住まいづくりの初期段階から、こうした不確実な費用も含めた現実的な資金計画をお客様とともに構築しています。とりわけ住宅会社の見積書では、「地盤改良工事費は別途」と記載されていることも少なくありません。そのため、総予算を組む段階で改良費用の目安を加えておくことで、予算オーバーを防ぎ、安心して進めていただけます。

 

《 まとめ 》

住宅は人生で最も大きな買い物の一つです。その大切な住まいを支える“足元”である地盤は、普段目に見えるものではないため、つい軽視されがちです。しかし、地盤の状態は家の安全性や将来の安心に直結する極めて重要な要素です。
私たちansでは、目に見える建物や土地だけでなく、こうした「見えないリスク」への備えも含めて、お客様とともに住まいづくりをサポートしてまいります。地盤改良だけでなく、外構、登記、保険、各種諸費用など、住まいに関わる全体像を見据えた計画をご提案いたします。
住まいの未来を支えるのは、その「足元」から。地盤への理解と準備をもって、安心の第一歩を踏み出してみませんか?