COLUMN
最近はベランダやバルコニーの無い四角いお家も多く見られますし、ベランダやバルコニーの無い間取りをお勧めする住宅会社さんもいらっしゃいます。
いろいろな話を聞いて結局どうしたらいいか悩んでしまった方へ、ベランダやバルコニーをつける場合のメリットとデメリットをお伝えします。
そもそも、ベランダとバルコニーの違いをご存知でしょうか?
どちらも建築用語として明確に決まっているわけではありませんが、家の2階以上から屋外にせり出た部分を屋根の有無で言い分けられています。
ベランダは屋根や庇(ひさし)があり、バルコニーは屋根がないと思えば大丈夫です。
しかし、近年では家の一部を屋外にしたような壁と屋根のある「インナーバルコニー」や、屋根の部分をバルコニーにした「ルーフバルコニー」「スカイバルコニー」も人気で、言い分けはさらに曖昧になりました。
また、平屋の場合は掃き出し窓の前にスペースをつくり「テラス」と呼ばれることが多いです。
テラスと言えばタイルのイメージがありますが、ウッドデッキや縁側も広い意味ではテラスに含まれると言えます。
①エアコンの室外機を見せずに設置できる
家の顔となる側の外観に、エアコンの室外機が堂々と鎮座しているのでは生活感が出てしまいますが、ベランダやバルコニーがあればそこに室外機を置き、壁で隠して見せないようにできます。
②エアコンの配管を短くできる
ベランダやバルコニーが無ければ、2階の部屋のエアコンの配管を1階まで垂らさなくてはなりません。
配管は通常3m~4mなので、2階以上から垂らすとなると長さが足らず延長費用がかかりますし、配管保護のための化粧カバーを付けるとさらに追加費用がかかります。
配管を延長しないで済むだけでも、数万円浮くこともあります。
③エアコン設置工事費用が安く済む
エアコンの設置には通常設置工事費用が掛かりますが、家電量販店によっては商品代に込みだったり、無料で請け負っているところもあります。
しかし、それが足場を掛けて2階の壁に穴を開けるなどの作業が必要になると、高所作業代などが追加されることも。
1ヵ所あたり数千円~浮かせることができます。
④2階の布団を楽に干せる
ベランダやバルコニーがあれば、2階の部屋の布団を1階まで降ろさずに干すことができます。
布団を持って階段を往復するのは、なかなか大変な作業です。
1階に降ろすにはかなり労力がかかるベッドマットも同様に、ベランダやバルコニーの壁に立て掛けて干すこともできます。
⑤庭に取れないスペースを確保できる
例えば、家庭菜園をやりたいけど庭にはスペースも日当たりも確保できない場合、ベランダやバルコニーがあればそれも叶えることができます。
1階では周りの目線などが気になるお子さんのプールやBBQも、広めのベランダやバルコニーがあれば叶います。
地上は駐車場の確保で手一杯でも、一戸建ての醍醐味を味わえる間取りにすることもできるのです。
①こまめな掃除が必要
ベランダやバルコニーは設置して終わりではなく、こまめに掃除が必要な箇所です。
枯れ葉やゴミを放置していると排水口に詰まり、大雨の際に溢れて2階の部屋が大惨事にもなりかねません。
広さや形状に関わらず排水口はありますので、掃除をしたくない方はベランダやバルコニーは設置しない方がいいでしょう。
②設置費用がかかる
付ける付けないで悩まれている場合、予算の問題が絡むことも多いです。
ベランダやバルコニーを付けると言うことは、その分の施工面積も増えると言うこと。
室外機の為だけ・布団が干す為だけの広さのベランダならともかく、家族でBBQが余裕でできる広さのインナーバルコニーや屋上を利用したルーフ(スカイ)バルコニーは、100万円以上必要です。
③固定資産税が増える
ベランダやバルコニーが全て固定資産税の課税対象になるわけではありませんが、例えばインナーバルコニーのようにある程度の奥行や屋根・壁があることで延べ床面積に含まれて固定資産税の対象となります。
建物部分で減価償却のある固定資産税とは言え、固定資産税を気にされるなら延べ床面積に含まれないような設計にする必要があります。
④メンテナンス費用がかかる
ベランダやバルコニーにかかるメンテナンス費用と言えば、防水処理です。
最近のベランダやバルコニーは1階の部屋の上に設置されていることも多く、5年~10年おきにしっかりメンテナンスをしていかないと1階の部屋の雨漏りの原因にもなります。
子どもが大きくなって使わなくなったとしても、メンテナンスはずっと必要になります。
ルーフ(スカイ)バルコニーなら尚更です。
そう言う意味でも、ルーフ(スカイ)バルコニーを採用したい場合は、施工実績の多い住宅会社さんに頼んだ方が安心です。
ベランダやバルコニーをつけるメリットとデメリットをお伝えしてきましたが、メリットもデメリットも将来にわたって関係してくることばかりなので、「今」の希望だけで決めないことが大切です。
それはベランダやバルコニーに限らず、家づくり全般に言えることです。
将来の後悔を減らしたい、希望は叶えたいけど少しでも費用を抑えたいと思っている方、まずはアンズにご相談ください。
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